臨床研究の紹介

ネビラピン副作用と遺伝子多型の臨床研究

ネビラピン (Nevirapin, NVP)
  • 抗HIV薬。ベーリンガー・インゲルハイム社が開発、商品名はビラミューン(Viramune)
  • 知的財産権の緩和により、発展途上国で多く利用されています。
  • 投与されたタイ人患者の11~40%に皮疹が発症することが報告されており、その一部が重症化することが問題になっています。
  • 理化学研究所とタイ国立マヒドン大学の共同研究により、ネビラピンによる皮疹の発症リスクとHLA-B*3505との関連性が示唆されました。
    (S. Chantarangsu, T. Mushiroda, et. al., Pharmacogenetics & Genomics: Feb 2009, Vol. 19, Issue 2, pp 139-146.)
臨床研究の概要
  • 実施期間: 2009年4月から2011年12月
  • 対象人数: タイ人HIV感染患者2200人
  • 検証方法: ネビラピンによる標準治療群と遺伝子検査に基づく介入治療群にランダム割り付けをします。介入治療群では、皮疹発症リスク型と判定された患者は別の薬に変更し、二群間で皮疹発症頻度を比較します。

ワルファリン投薬量と遺伝子多型の臨床研究

全自動小型解析システムを活用し、理化学研究所と特定医療法人 沖縄徳洲会 葉山ハートセンターや学校法人 日本医科大学が共同で経口抗血液凝固剤「ワルファリン」の効果の個人差を測るための臨床研究を実施しています。

ワルファリン
  • わが国で最も多く使われている経口投与可能な抗凝固薬
    血栓性疾患 (脳梗塞,肺塞栓など) の治療と予防
  • 薬効の個人差が大きく,用量のコントロールが難しい
    過量投与 → 出血 (脳出血,皮下出血など)
    過少投与 → 血栓形成
  • CYP2C9とVKORC1の遺伝子型により効果の強さが変わる
    遺伝子型を調べることで適切な投薬量が推定可能
臨床研究の概要(理化学研究所と葉山ハートセンターの共同研究)
  • ワルファリンの薬効と関連する4箇所のSNPのタイピング
  • ワルファリン服用者の合計200検体を対象
  • 解析システムの誤判定ゼロ
  • 他の研究報告と矛盾しない結果を取得

体細胞変異検出技術

癌細胞に見られるような、後天的な遺伝子の変異を体細胞変異と呼びます。近年癌細胞の特定分子を攻撃する、分子標的薬と呼ばれる抗がん剤が多数開発されてきていますが、この標的分子に変異が入っていると、薬の効果が無かったり、あるいは逆に効果が高い場合があります。患者さんから取り出されたがん組織には正常細胞もたくさん含まれているため、この遺伝子変異を検出するには高感度な検出技術が必要となります。本システムでは組織破砕物をDNA精製カートリッジに入れるだけで、後は装置が全自動で遺伝子変異解析を行います。

遺伝子変異と抗ガン剤
  • 慢性骨髄性白血病治療薬グリベックとBCR-ABL融合遺伝子
  • 非小細胞肺がん治療薬イレッサ及びタルセバとEGFR変異
  • 大腸がん治療薬アービタックス、ベクチビックスとKRAS、 BRAF及びPIK3CA変異
  • 非小細胞肺がん治療薬ALK阻害剤とEML4-ALK融合遺伝子
  • mTOR及びMEK阻害剤とPIK3CA変異

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